作詞 イトウヒロミ 作曲 tsubaki
生き延びたのかすら
確かめる術もない
この世から去っているなら…
私の愛は解放されるかも…
幾多の人が命の灯を落とした
神様の試練
イタズラな囁き
耳の奥で繰り返す
もう終わらせて
解放してよ
どうか…
私を身代わりにしてもいい
愛の罪を償えるなら
私を身代わりにしてもいい
いっそ偽善者として
ああ…
あの人は選ばれたかしら?
ああ…
私はなんて残酷
ああ…
あの人は選ばれたかしら?
ああ…
私はなんてエゴイスト
(息絶える生命と愛を重ねるなんて…
愚かな羊は彷徨う)
弾き語り動画↓↓↓
エピソード
時期的には「手袋」のすぐ後です。
僕は高校から親元を離れて地元である奄美大島から鹿児島市に生活拠点を移しました。
一人暮らしをしていてお金もあまりなかったのと、親が定期的に出張で鹿児島市に来ることもあり、奄美大島に帰ることはほとんどありませんでした。
高校3年生の正月に珍しく帰郷した僕は夜通し同級生と飲み歩いていました。
(20年近く前の話だし未成年がどうこうのいう話はとりあえず無視してくださいw)
その時に旅人として奄美大島を訪れていたのが作詞者である「イトウヒロミ」です。
彼女は僕よりも10歳上で当時28歳。
プライバシー保護のため出身地は東京より北にあるとだけ言っておきましょう。
沖縄に向けて南下している途中で奄美に立ち寄ったそうです。
旅人に憧れを抱いていた僕は彼女の話を聞きたくて、帰郷している間に仲良くなり「いつか旅先で再会できたら面白いね」などと話していました。
そして僕が20歳になった頃、東京への原付バイク旅を終えた後です。
成人式のために帰郷した僕は旅を辞めるつもりなく沖縄へと進路を向けました。
東京で仲良くなった友達が沖縄県の宮古島出身だったこともあり招待された感じです。
まだガラケーの時代だし、Eメールというものが個人に定着していないタイミング。
LINEのようにメッセージに既読も付かないし、携帯会社が提供していた「メールが相手に届いたことをお知らせする機能」もありませんから、よくわからず「イトウヒロミ」のEメール宛に連絡した覚えがあります。
とりあえず那覇市の国際通りで少しだけでもストリートライブできればと、沖縄本島には数日だけ滞在する予定でいました。
返事がこなければすぐにでも宮古島へ向かえば良いし。
と思い到着した当日、野宿予定で国際通りで歌っていると返事が来て迎えに来てくれました。
そこから約3週間、彼女とその彼氏が生活する家にお世話になり、その間に出来た曲です。
心、淡く…で登場した「ほりえだいすけ」と同じく彼女は詩を書いていました。
その中から選出した歌詞です。
歌詞の真意は…
変に考えなければ分かると思います。
僕はそのまんまだと思っています。
なので少しだけ補足すると、歌詞中の「神様の試練」というのは「スマトラ島沖地震」のことです。
地震とその後に起こった津波によって多くの命が奪われました。
地震の規模を示すマグニチュードは東北大震災(9.0)と同等の9.1です。
時代も国としての発展具合も違うので助からなかった命も多かったのではないでしょうか?
愛する人への想い、悲しみに悶える思い、確かめる勇気を持てない自分、あわよくばと考えてしまうエゴに挟まれる感情に影響されました。
YouTube動画ではロックに弾いていますが、完成した当初はしんみりアルペジオの曲。
「イトウヒロミ」に
「追いつめられるからそんな風に歌わないで」
と言わせてしまったので変更しました苦笑
彼女とはかれこれ15年くらい連絡も取っていませんが、元気でしょうか?
沖縄で一緒に暮らしていた彼氏との間で子供ができ結婚したという噂を聞いたような聞いてないような…
試練に耐え迷いながらも生き抜こうとする彼(彼女)に幸せなドラマの在る日々を。